──小田倉さんにとって、櫻坂46の一員として初めての全国ツアー。どんな気持ちで臨みましたか？

小田倉：私は学業の都合でリハーサルに参加することができなかった日もあったんですけど、初めて先輩方と一緒に全国を回ることができるので、自分たちの出番以外はステージ裏のモニターで先輩のパフォーマンスを見てたくさん学んで、「ここがすごく良かった」とか「ここは真似したいな」ってところをたくさん見つけて、いろいろ吸収できる期間にしたいなと思っていました。

──そういう発見がたくさんあったツアーだった？

小田倉：はい。先輩方は同じ曲でも毎公演違う表情をしていて、ライブのたびに違った受け取り方ができるんです。そういう姿を間近で目にして、たくさん刺激をもらいましたし、こういう表現を自分もできるようになりたいなと改めて実感しました。

──今回のツアーでは「Dead end」など初めて披露した曲もありますが、自分の出番の中で特に忘れられない曲や、曲中のメンバーとのやり取りなどありますか？

小田倉：大阪の最終日に「BAN」を踊っているとき、井上梨名さんと目が合って。三期生と「BAN」をパフォーマンスしているときはメンバーと目が合ったことがなくて、みんな気持ちは同じ方向を向いているけどひとりで戦っているんだというイメージだったんですけど、あの大阪公演のときは「ああ、今私は櫻坂46というグループの中で、先輩たちや同期と一緒に、見てくださっている方々にこの曲を届けているんだ」と思えたんです。もしかしたら、あれは先輩と一緒じゃないと感じられなかった瞬間かもしれません。

──一方で、影アナを担当したり、三期生だけでのMCの時間も用意されていました。

小田倉： MCの中にキャッチフレーズを言っていく流れを作ったんですが、私は公演を重ねることにダジャレを挟んでみたりしました。

──的野さんはMCに関して、小田倉さんにだいぶ助けられたと言っていましたよ。

小田倉：本当ですか？（笑） みんな、直前まで「この自己紹介、もっと良くできないかな？」っていうことを相談し合っていたんですけど、私はそういうタイミングになるといろんなものが降ってくるタイプで（笑）。みんながやりたいことを聞いて、「それを言ったら面白いんじゃない？」みたいに背中を押すことはよくありました。

──このツアー中、舞台裏や楽屋などで先輩と絡む機会も増えたと思います。そういう中で、何か印象に残ったエピソードはありますか？

小田倉：今、パッと思い浮かんだことなんですが……私は学業の関係で、会場にギリギリで入ることもあって、このツアー中はいっぱいいっぱいになることが多かったんです。でも、ライブの本番前にみんなで集まって準備運動をするときに、大園玲さんが「自分が思っている以上に大変なことをやり遂げているんだよ。すごいことなんだよ？」と声をかけてくださったことが、すごく心にきました。あと、面白かったことは、三期生のみんなが私のためにケータリングをとっておいてくれたこと。「これ、帰りに食べな」って渡してくれたことに、ほっこりしました（笑）。

──今、ケータリングの話が出ましたが、地方によって特色のある銘産物も多かったかと思います。特にお気に入りのケータリングはありましたか？

小田倉：福岡公演のときにあった、前田屋さんのもつ鍋が美味しくて。私、もつ鍋に苦手意識があったんですけど、そこで初めてもつ鍋の美味しさを知って、東京に帰って来てからも友達と一緒にもつ鍋に行くくらいハマっちゃいました（笑）。

──では、最後に。ツアー11公演を終えた今だからこそ、新たに見つけられた目標や自分の中での課題は何かありますか？

小田倉：先輩方はたくさんの曲をパフォーマンスしていて、中には最初から最後までほぼ出っ放しの方もいらっしゃるじゃないですか。でも、どの曲でもまったく疲れを感じさせないパフォーマンスだったと思うんです。けど、私は1曲踊るたびに肩で息をするぐらい疲れてしまって。そういう意味でも、体力作りをもっとちゃんとできたら、Buddiesの皆さんにもっといいパフォーマンスをお見せできるんじゃないかと思ったので、それが大きな課題です。